私は生きている・・・(最愛の妻を亡くして僕は鬱になりました)

妻は、ハワイから帰国するとすぐに、

コラムの内容を考え始めました。

 

今までの自分自身の闘病の様子を知ってもらい、

今、癌と闘っている人達の心に寄り添い、気持ちを共有し、

少しでも、元気に、明るく、笑顔でいられるような

内容にしたい・・・

 

そのためには、なぐさめや、優しい言葉を掛けることでは無く、

今、目の前にある現実を受け止めることが大切だということを、

伝えたい・・・

 

そう思った妻は、今現在も続いている、

壮絶な闘病の様子を、ありのままに伝える決心をしました。

 

それは同時に、妻自身が思い出したくない事を文字にするので、

時には涙を流し、時には指が動かずボ~っとしたり、

精神的に相当疲れている様子でした。

 

それでも、初回のコラムが出来上がり、

掲載がスタートすると・・・

 

その時の妻の手記を紹介します。

 

 

<出会い>

椰子の大きな葉が、爽やかなシーブリーズを感じさせ、

その下には楽譜が・・・

 

この綺麗なタイトルバックは、

新聞のデザインを手がけている、ユウコさんが考えてくれた。

 

コラムの初回の原稿が出来たので、

早速、ハワイに送信。

 

すると、この素敵なデザインが加わり、

掲載前のイメージレイアウトとして、添付されてきた。

 

今までに、味わったことの無い喜びと、

わくわく感でいっぱいで、

いつまでもPCの画面に釘付けになった。

 

そして 2010年10月10日

記念すべき第一話がスタートした。

 

コラムには、ハワイで闘病中の方々と共に、

痛みや苦しみを分かち合い、

そして前向きに、笑顔で病気に立ち向かう勇気を

持って貰えるように、実際の私の闘病の様子を書いた。

 

掲載から数日後、ハワイの読者の方々から、

メールが届くようになった。

 

「記事を拝見して、どうしてもメールを出したくなりました」

「私も癌の闘病中です。お友達になってください。」

「言葉では言えない辛い思いを抱えながらも、

 笑顔で過ごされている。本当に素晴らしいことです。」

「コラムを通して、みんなに勇気を与えてくれる・・・

 ありがとうございます。」

「生きるということを、考えさせられました。」

「私は5年のリミットを乗り越え、今は元気にしています。

 だから、絶対に大丈夫!」

「必ず治ると信じて・・・お祈りしています。」

「ハワイの風、パワーを送ります。」

 

等々・・・

多くの温かい言葉や、パワースポットの写真に、

胸が熱くなり、涙が溢れ出ていた。

 

コラムをきっかけに、日本とハワイがより近くに感じられ、

素晴らしい方々との出会い、交流に繋がり、ご縁に感謝した。

 

嬉しくて・・・嬉しくて・・・

 

ありがとう・・・

 

私は生きている・・・

 

 

(次回は <圧迫するもの> です)